次に,「メイクビレッジ1号館は,シングルマザーのためのシェアハウスなの?」という疑問があると思うので,この点についてご説明したいと思います。
 全国的にたくさんのシングルマザー専用のシェアハウスが活動・運営されています。シェアハウスですと専用の部屋がありキッチンや浴室などは入居者同士で共用するというのが一般的な形態だと思います。このように入居者が共用部分をシェアすることにより賃料や管理費が安くなるというメリットがあり,シングルマザーの方々にとって入居しやすい環境が整えられています。
 しかし,メイクビレッジ1号館は,各室にキッチン,浴室,トイレが設置されています。つまり,通常の賃貸マンションやアパートとほぼ同様の形態となっているので,シェアハウスではありません。
 私たちは,シングルマザーの方々のための専用住宅をつくろうと考えたときに,その形態をシェアハウスとすることは考えませんでした。一般的な賃貸マンションやアパートに,食堂などの施設が付属している姿を思い描いていました。
 その理由は,「コミュニティ」の姿はどうあるべきか,という私達の考え方に基づいています。
 コミュニティと聞くと,みんなが和気あいあいとして協力する光景を思い描くと思います。
 でも,一方で「みんなで仲良くしましょう」とか「絆を大切にしましょう」と言われても,どこかに人と常時接していくことの「煩わしさ」を感じてしまうのも事実ではないでしょうか?
 正直,私個人は,一生懸命,他者との関係づくりをしなければならないというのはしっくりきません。言っていることは正しいけれども,自分のプライバシーを尊重したいですし,人間関係の煩わしさに翻弄されたくないという気持ちのほうを強く感じてしまいます。
 ただ,一方で,自分の世界に閉じ籠もらないで,価値観を共有できる人たちと過ごしたり,一緒に何かを創りだしたりはしたいなあという気持ちも強く持っています。
 メイクビレッジは「コミュニティ」型の賃貸住宅としていますが,決して「コミュニティ」ありきの,人間関係づくりを目的としたものではありません。各人のプライバシーを十分に尊重しながら,「ゆるい」繋がりができる場になればいいと思っています。
 住む人達ががあまりに強固な人間関係を作ってしまうと,逆にその拘束に息苦しさを感じてしまうと思いますし,派閥なども生じて他の人が入りずらい環境になってしまう可能性も否定できません。
 だから,住む人たちは「ゆるく」繋がり,助け合うときは助け合い,自分の時間を持ちたいときは家族でゆっくりと過ごせるような環境を作っていきたいと思っています。
 またまた,文章が長くなってしまったので,この点については後日続きを書きたいと思いますが,「コミュニティ」と言ってもあまり真剣に考えずに,自分や家族の生活スタイルに合った過ごし方を求めてみていただきたいと考えております。